表面はカリッと香ばしく、中のイカはやわらかい「イカのフリット」。レモンをキュッと搾れば後味がさっぱりし、白ワインやスパークリングワイン、ビールのおつまみによく合います。🍋🍺
材料はシンプルですが、イカは水分が多く、揚げると油がはねやすい食材です。また、加熱しすぎると身が硬くなりやすいため、下処理と揚げ時間が仕上がりを左右します。
この記事では、小麦粉をまぶして作る手軽なイカのフリットを中心に、油はねを抑える方法、二度揚げする意味、小麦粉と米粉の使い分けなどについて、ご紹介します。
🇮🇹 フリットとは?天ぷらや唐揚げとの違い
フリットは、魚介類や野菜などに衣をつけて油で揚げる料理です。イタリアでは「フリット」「フリット・ミスト」などの名前で、魚介や野菜の盛り合わせも親しまれています。
衣の作り方にはさまざまなタイプがあり、小麦粉を薄くまぶすシンプルなもののほか、卵、炭酸水、ビールなどを使った衣もあります。
今回紹介するのは、小麦粉または小麦粉と米粉をイカに直接まぶして揚げる手軽な作り方です。材料が少なく、衣を混ぜる必要もありません。
・フリット:小麦粉や液状の衣を使う洋風の揚げ物
・天ぷら:小麦粉、卵、水などの衣をまとわせる日本料理
・唐揚げ:食材に下味をつけ、片栗粉や小麦粉をまぶして揚げる料理
境界は作り方によって重なる部分もありますが、フリットは塩やレモン、ソースを添えてシンプルに食べることが多い料理です。
🛒 材料(2人分)
・イカ(輪切り):200g
・小麦粉:適量
・米粉:お好みで適量
・塩:少々
・揚げ油:適量
・レモン:1/4個
生のイカを自分で輪切りにしても、市販の下処理済みイカを使っても作れます。冷凍イカを使う場合は、冷蔵庫で解凍してから水分をしっかり拭き取ってください。
🔪 イカの下処理
◆ 生のイカを使う場合
胴から足と内臓をゆっくり引き抜き、軟骨を取り除きます。胴の中を洗い、表面と内側の水分をキッチンペーパーで丁寧に拭き取ってください。
皮は食べられるため、必ずむく必要はありません。ただし、皮と身の間に水分や空気が残ると油はねにつながることがあります。気になる場合は皮をむき、胴を1〜1.5cm幅の輪切りにします。
◆ 下処理済み・冷凍イカを使う場合
表面だけでなく、輪の内側や重なった部分にも水分が残りやすいため、1切れずつキッチンペーパーで押さえます。
冷凍イカは中心まで解凍し、解凍時に出た水分を十分に取り除いてください。半解凍のまま揚げると、内部の氷や水分によって激しく油がはねる危険があります。
🍳 イカのフリットの作り方
1.イカに塩を振る
水分を拭き取ったイカに、塩を薄く振ります。塩を振って長時間置くと水分が出るため、衣をつける直前に行いましょう。
2.粉を薄くまぶす
イカ全体に小麦粉を薄くまぶします。ポリ袋にイカと粉を入れて軽く振ると、少ない粉でも均一につけられます。
余分な粉は軽くはたいて落としてください。粉が厚すぎると油の中に落ちて焦げやすく、衣も重たい食感になります。
よりカリッと仕上げたい場合は、小麦粉と米粉を1対1程度で混ぜて使うのがおすすめです。米粉だけでも作れますが、商品や粒度によって衣のつき方が変わるため、最初は小麦粉と混ぜると扱いやすくなります。
3.170℃で一度目を揚げる
揚げ油を170℃に熱し、イカを少量ずつ静かに入れます。一度にたくさん入れると油の温度が下がり、衣がべたつきやすくなるため、数回に分けてください。
1分〜1分30秒ほどを目安に揚げ、衣が固まって表面が薄く色づいたら取り出します。イカの厚さによって時間が変わるため、揚げすぎないようにしましょう。
4.一度休ませる
網やバットに取り出し、3分ほど休ませます。この間に余熱が中心へ伝わるため、油の中で長く加熱せずに火を通しやすくなります。
キッチンペーパーへ直接重ねると蒸気で衣が湿りやすいため、できれば網に立てるように置いて油を切ってください。
5.180℃で二度揚げする
油の温度を180℃に上げ、休ませたイカを再び入れます。30秒〜1分ほど、衣がカリッとするまで短時間揚げてください。
二度目は食感を整えるための工程です。長く揚げるとイカが硬くなるため、色づきと衣の状態を見て早めに引き上げます。
6.塩とレモンで仕上げる
油を切って器に盛り、熱いうちに塩を軽く振ります。食べる直前にレモンを搾ったら完成です。🦑✨
レモンを早く搾ると衣が湿るため、各自が食べる直前に搾るスタイルがおすすめです。
⚠️ イカの油はねを抑える7つの対策
イカは水分を多く含むため、完全に油はねをなくすことは困難です。次の対策を重ねて、安全に調理しましょう。
◆ 水分を徹底的に拭き取る
表面、輪の内側、皮の下、切り口までキッチンペーパーで丁寧に押さえます。最も重要な対策です。
◆ 冷凍イカは完全に解凍する
氷が残ったまま油に入れるのは危険です。冷蔵庫で解凍し、ドリップを十分に取り除きます。
◆ 粉を全体に薄くつける
粉が表面の水分を覆い、油との直接接触を減らします。ただし、粉をつけてから長く置くと湿るため、揚げる直前にまぶしてください。
◆ イカを静かに入れる
油面の近くから、菜箸やトングで向こう側へ滑らせるように入れます。高い位置から落とさないでください。
◆ 鍋に入れすぎない
一度に入れる量を抑えると、油温を保ちやすく、急激な泡立ちにも対応しやすくなります。
◆ 深さのある鍋を使う
油面から鍋の縁まで十分な高さがある鍋を選びます。油を鍋いっぱいまで入れないでください。
◆ 油はね防止ネットを活用する
完全に蓋をすると蒸気がこもり、水滴が油へ落ちて危険です。蒸気を逃がせる油はね防止ネットを使い、顔や手を油面から離しましょう。
🌾 小麦粉と米粉で食感はどう変わる?
小麦粉だけで作ると、衣がイカになじみやすく、ややしっかりした食感になります。家庭に常備されていることが多く、手軽に作れるのもメリットです。
米粉を混ぜると、薄く軽い衣になりやすく、時間が経っても比較的カリッとした食感を保ちやすくなります。また、小麦粉より油を吸いにくい傾向があります。
初めて作る場合は、次の配合が使いやすいでしょう。
・基本の仕上がり:小麦粉のみ
・軽くカリッとした仕上がり:小麦粉と米粉を1対1
・より薄く軽い衣:米粉のみ
米粉の種類によって吸水性や衣のつき方が異なるため、粉の量はイカの表面を薄く覆う程度に調整してください。
🔥 二度揚げする意味は?
一度目の170℃では、衣を固めながらイカに火を通します。その後いったん休ませることで、余熱が中心へゆっくり伝わります。
二度目は180℃の高めの油で短時間揚げ、衣に残った水分を飛ばしてカリッと仕上げます。
ただし、薄い輪切りのイカは火が通りやすいため、二度揚げが必須とは限りません。一度揚げで十分にカリッと仕上がった場合は、そのまま食べても問題ありません。厚みのあるイカや、より軽快な食感を出したい場合に二度揚げを取り入れてください。
🦑 イカを硬くしないためのコツ
イカは加熱時間が中途半端に長いと、水分が抜けて硬くなりやすい食材です。フリットでは、短時間で火を通すことを意識します。
・1〜1.5cm程度の均一な幅に切る
・油の温度が十分に上がってから入れる
・一度に入れすぎて油温を下げない
・一度目を長く揚げすぎない
・二度目は30秒〜1分の短時間にする
衣の色だけで判断せず、最初の1切れを試し揚げして、火の通りと食感を確認する方法もおすすめです。
🥣 イカのフリットに合うソース
塩とレモンだけでもおいしいですが、ソースを添えると味の変化を楽しめます。
◆ ガーリックマヨソース
マヨネーズ大さじ2、レモン汁小さじ1、おろしにんにく少々を混ぜます。
◆ 粒マスタードソース
マヨネーズ大さじ2、粒マスタード小さじ1、はちみつ小さじ1/2を混ぜます。
◆ スイートチリソース
市販のスイートチリソースを添えるだけで、甘辛いエスニック風に仕上がります。
◆ ハーブソルト
塩に乾燥パセリ、バジル、オレガノなどを混ぜ、揚げたてに振ります。
🍺 合わせたい飲み物と付け合わせ
イカの旨味とカリッとした衣には、ビールや辛口のスパークリングワイン、すっきりした白ワインがよく合います。
付け合わせには、グリーンサラダ、トマトのマリネ、ピクルスなど、酸味のあるさっぱりした料理がおすすめです。フライドポテトや揚げ野菜を添えれば、食べ応えのある盛り合わせになります。
子ども向けには、レモン、ケチャップ、マヨネーズなどを添えると食べやすくなります。
※お酒は適量を楽しみ、飲みすぎには注意しましょう。
🧊 保存と温め直し
イカのフリットは揚げたてが最もおいしく、作り置きにはあまり向きません。時間が経つとイカから水分が出て、衣が湿りやすくなります。
残った場合は、粗熱を取ってから清潔な保存容器に入れ、冷蔵庫で保存し、翌日までを目安に食べ切りましょう。
温め直す際は電子レンジだけで加熱すると衣がしんなりしやすいため、電子レンジで軽く温めた後、トースターで短時間焼くのがおすすめです。焦げないよう様子を見ながら加熱してください。
一度口をつけたソースは別容器に戻さず、保存するフリットにもかけないようにしましょう。
❓ イカのフリットについてよくある質問
Q.冷凍イカでも作れますか?
A.作れます。冷蔵庫で完全に解凍し、表面と内側の水分をキッチンペーパーで十分に拭き取ってください。氷が残ったまま揚げるのは危険です。
Q.片栗粉でも代用できますか?
A.代用できますが、食感はフリットより唐揚げに近くなります。カリッと硬めの衣が好みの場合に向いています。
Q.二度揚げしなくても作れますか?
A.作れます。薄い輪切りなら、170〜180℃で短時間揚げるだけでも火が通ります。厚みのあるイカや、衣をさらにカリッとさせたい場合は二度揚げがおすすめです。
Q.油の温度計がない場合はどう確認しますか?
A.菜箸の先を油に入れ、細かい泡が静かに出る状態が170℃前後の目安です。ただし正確ではないため、揚げ物を頻繁に作る場合は調理用温度計を使うと管理しやすくなります。
Q.イカが硬くなった原因は何ですか?
A.揚げ時間が長すぎたか、一度に多く入れて油温が下がり、火が通るまで時間がかかった可能性があります。少量ずつ短時間で揚げてください。
🍋 二度揚げで、カリッとやわらかなイカのフリットに
イカのフリットをおいしく作るポイントは、水分を十分に拭き取り、適切な油温で短時間揚げることです。厚みのあるイカは、一度目を170℃、休ませた後の二度目を180℃にすると、中心に火を通しながら衣をカリッと仕上げやすくなります。
小麦粉に米粉を混ぜれば、より軽い食感も楽しめます。揚げたてに塩を振り、食べる直前にレモンを搾って、イカの旨味と香ばしい衣を味わってみてください。🦑✨
